曇り時々晴れ通信

出来事、考え事、独り言。

NBAを見てもワクワクしなくなったここ数年

2017-18シーズン開幕直前、日本のNBAファンの間で物議を醸した事案がありました。

 楽天の日本でのNBA独占放映権の獲得

です。

ここ数年、テレビでのNBA放送のシェアはWOWOWが大きかったのです。もちろん、NHK-BS1でもたまに放送はしていて、その他にも過去にはJ-SPORTS等のCS系・ケーブルテレビ系でも放送していた時期があったのですが、今回はそのWOWOWをも凌駕する独占放映権のニュース。

この発表の前に、楽天は今季からユニフォームへのスポンサーロゴ解禁に伴って、現在全米人気、実力ともにNo.1のゴールデンステイト・ウォリアーズのスポンサーとなったことが発表されていたので、その前触れがあったんですね。

それが1クラブではなくリーグ全部のパートナーとなるのだから、WOWOWは相当焦ったことだろうと思います。

事実、本当に開幕2日前ぐらいまで、WOWOW NBAのサイトでは、"今シーズンの放送日時や対戦カードは未定です。決定次第お知らせします。"の文字がありましたからね。

私も数年前からNBAのためだけにWOWOWに加入していたので、「これはもう潮時かな…。」と思ったほどです。

 

結局、蓋を開けてみれば、楽天WOWOWの間で折衝がついたのか、現在ではWOWOWは週に4日の放送。しかも昨シーズンまでほぼすべてライブだったものが、契約上かどうかはわかりませんが、録画中継がベースとなってしまいました。

NHK-BS1は、既にNBAを見切りっていて国内のBリーグにシフトし、週末に1~2試合程度放送しています。2シーズン目に入る日本のプロリーグの盛り上げのためには、大変喜ばしいことですが、それでも、されどBS放送…であって、地上波ではありません。

 

私が初めてNBAと出会ったのは、1989-90シーズンだったと記憶しています。当時は"バッドボーイズ"で名を馳せたデトロイト・ピストンズが優勝したシーズンで、マイアミ・ヒートが創設された年でもありました。実家に設置されたBSチューナーで見た試合がたまたまピストンズだったのか、私の最初のアイドルは元祖アイザイア・トーマスでした。

 

この頃、バブルヘッド人形をそのままイラスト化したようなトレーナーも売られており、バッシュブームも始まると、こぞって月バスに広告を出している販売店を探し、電車に揺られながら買いに行ったのも微かに覚えています。

 

その後、インターネットの発達によりファンサイトが乱立し、ファン同士のチャットや掲示板での交流も増えたものの、NBAに関するニュースはアメリカのサイトのものしかなく、まだまだ月バスやHOOP、後にDUNK SHOOTが創刊し、NBAの情報源の役目を果たしていました。

 

現在、NBAは公式日本語サイトをはじめ、日本語で情報をリアルタイムに得ることができますが、その影響からかHOOPが休刊状態にあり、雑誌メディアは衰退の一途を辿っています。

ということは、NBAのニュースや記録を知りたければ、スマホやPCがあれば即時に知ることができる時代なのですが、便利な半面、いつでもそこにアクセスできると思えば、わざわざ毎日調べなくなったような自分がいます。

もちろん、私が90年代に見ていた選手はぞくぞくと引退し、新たなルーキーが毎年入団し、もはや珍しくなくなった欧州プレイヤーが多数いて、現役選手の入れ替わりによるものも否めません。

そして、私の中の最後の砦、ポール・ピアースが昨年限りで引退し、ますますNBAとの距離が遠くなった今日この頃です。

 

お気に入りプレイヤーを見つけるということは、競技経験のある人であれば、自分に似たポジションや動きをして参考にしたり、誰が見てもわかるような濃いキャラ立ちの選手に惚れ、絶対王者に寄り添い、バイプレイヤーにウンチクを垂れという、実に様々な楽しみ方ができるのでありますが、移籍が珍しくないプロスポーツの場合、必ずしもお気に入り選手=その選手が在籍しているチームとは成り立たず、私も多分にもれずその口です。しかし、ご当地チームのファンがベースにある海外とは違って、日本人独特ともいえる、ファンチームの鞍替えもできるのがまたNBAならではとも言えるでしょう。

 

ふと考えると、コレといったお気に入り選手がいなくなったと同時に、ファンになるようなチームも現在なしではないか…。

その理由を考えてみると、やはりチーム力の偏重が影響しているのかなぁと感じます。ファイナルはここ2シーズン同じカードだし、選手で言えば相変わらず東西それぞれレブロン・ジェイムズとステフェン・カリーが人気実力ともに王者と君臨しており、チームは相変わらずFAやトレードを駆使して"BIG3”(※スーパースター選手3人がスタメンチームに在籍していること)を作ろうと画策しています。それが現状、優勝への近道というのが、定着しつつあります。(この辺りはサラリーなどの制約もあり、簡単に行かなかったり、たとえ3人を揃えてもケミストリーという問題があるので、一概には言えませんが)

 

いつの時代のどんなチームが強いか? 誰と誰が対決したらどっちが勝つか?

「あのときの◯◯と現在の□□がもし対戦したらどちらが勝つか?」というのは、NBAあるあるネタであり、結局のところ、ルールをはじめとした各々の時代におけるリーグの風潮、傾向、背景、バスケットボールシステム自体の進化云々で、「計測不能」という結論に達するのではあるが…。

ゴールデンステイト・ウォリアーズが広めたアウトサイド主体のストレッチ現代オフェンスも、確かに点を取るのはカリーであり、ケビン・デュラントであり、クレイ・トンプソンなのではあるが、かといってアンドレ・イグダーラが点を取らないわけでもなく、ドレイモンド・グリーンとともに影で貢献しているので、うまく機能しているので機能しているのです。当然目立つのは前者であって、後者は玄人受けするのですが、優勝に近く、完成されたチームでも90年代のバッドボーイズ諸々のチームに比べて魅力を感じないのはなぜなんだろう。確かに巧いと思うし、強いのだけど、惹かれる感じがしないのは自分が歳を取ったからなのでしょうか。

 

ところで、そもそもバスケットボールというスポーツが他の球技と違うところは何か?

ボールを扱うのは手のみ、得点がジャンジャン入る、ルールで接触禁止を謳いながらゴール下ではガシガシ競り合いがある等々…でもこれは誰もが思いつく特徴ですね。

ここで、今から5年ほど前から付き合いのある10歳以上年下の知人の言葉を思い出します。

 

僕がバスケットボールというスポーツを選んだのは、コートに出ている5人に平等にオフェンスとディフェンスの権利を与えられているスポーツだから。

5人全員にシュートをし、パスをし、ドリブルをし、リバウンドを取り、ディフェンスをする権利がある。

サッカーも野球もポジションが決められており、サッカーのGKは守備専門(もちろんシュートすることは可能だが、手が使える唯一のポジション)だし、野球もそれぞれ決まった打順の役目(長打、バント)があり、ピッチャーを軸に、基本は決まったポジションしか守らない。

けれどバスケットボールは違う。

身長の差があれど、小さいものがポストプレイをしてはいけないこともなければ、ビッグマンがボールを運んではいけないこともない。5人全員が攻めて守る、そんなスポーツに惹かれたんです。

 もはや名言の域ではないか。年下なのによく考えている。ヤツはああ見えて結構賢いのは知っています(笑)

そうだ!バスケットボールって身長差がすぐ目に入るけど、だからといってオンザコートの5人の違いはそれだけじゃないか。バレーボールのリベロのように守備専門要員ポジションもないし。

でもだからこそ、ストレッチ5が増え、スモールラインナップができ、何でもできる何でも屋さんができやすいのではないの??

昔みたいに、「僕ペイント内では無敵だよ」とか「リバウンドだけなら誰にも負けない」とか「3ポイントショットなら朝飯前」といったキャラや特性が立ちにくくなっているからか、ポジションが有って無いようなポジションレス選手が増えたような気がする、いや実際増えてますよね。

これはこれでいいのだとは思うけれど。

けれど、なんだか寂しいような、侘しいような気がして昔のように意気込んでNBA放送を見る気持ちにならない…。

かつてのロッドマン(特に好きというわけでもないけど)のような極端に特化した選手が名を上げ、なおかつ優勝してくれれば、私の選手探しの旅にまた旅立たせてくれるのかなぁとも思う。

エースも要るが、ヒール役も要るし、ディフェンス専門も要る、そこに自分を投影して心をグッと掴んでくれるような選手の登場を待つばかりなのです。